今年は「放送100年」ということです。
当然ですが、最初の放送は、ラジオです。
ラジオ好きとしては、なんとなくうれしいわけであります。
そんな記念の年でありますので、これまで紹介してきたものも含めて、不定期ではありますが、再度ラジオ紹介をしていきたいと思います。
まず最初は、こちらです。
SONY TR-711という、かなり大型のMW / SW トランジスタ・ラジオです。
小型トランジスタラジオで著名なSONYとしては、珍しくかなり大型で、幅400×奥240×高160(mm)もあり、オーディオのレシーバー並みの大きさです。
1959年(昭和34年)2月発売。
SONYが初めてトランジスタラジオ(TR-55)を発売したのが1955年(昭和30年)ですから、それから4年経っています。
時代的には真空管式ラジオが幅をきかせていた頃だと思われますが、かなり洗練された先進的なデザイン、さすがSONYですね。
なお、SONYは、同年4月、TR-714という当時世界最小という機種も出しています。
ちなみに資料では、TR-711、TR-714ともに定価10,800円と同額だったそうです(大卒の公務員の初任給とほぼ同じだそうです。)。
かなり大型ですが、電源は、単一電池×4本のみで、ACは使用できません。
内部に進入してみます。
チューナー部
アンプ部
裏に端子があり、チューナーからの録音、外部入力のアンプとして使う場合は、切り替えが必要です(今は、ラジオのため、INとOUTが接続されています。)。
面倒ですが、そのために丁寧な説明図が裏側に貼付されています。
全体説明図
スピーカーは、左右に付いています。
スピーカー(内部)
ちなみにスピーカーは「ナショナル製」(4×6 インチ)、音質はとても良好です。
バーアンテナは、本体の下にあるレバーにより可動式です(要するにジャイロアンテナ)。本体が大きいので、これは便利な機能です。
(前方、下側から見たところ)
(後方、下側から見たところ)
(後方から見たバーアンテナ)
1959年発売ですが、この年は、
ダットサンブルーバード、ミニ、ニコンF
などのエポックメイキングな商品が多く誕生しています。